大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(あ)1302 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人藪松五郎の上告趣意第一点の一は、違憲をいうが、原審において控訴趣意

として主張判断のない事項に関する主張であるから不適法であり(なお、原判決の

是認した第一審判決が証拠に採用しているAらのそれぞれ作成にかる各答申書は、

第一審公判において、被告人、弁護人がこれを証拠とすることに同意しており―記

録一四一丁以下―、右各答申書が所論のような体裁の書面であつても、書面全体の

形式から各被害者の意思にもとづき同人らが自ら作成したものと認めることができ

るから、右答申書は刑訴三二一条一項三号にいう被告人以外の者が作成した供述書

に該当するものというべきである。また、第一審判決は、被告人の自白の外、幾多

の補強証拠を掲げて判示事実を認定している。)、同点の二は、判例違反及び違憲

をいうが原審で控訴趣意として主張、判断されていない事項に関する主張であるか

ら不適法であり(なお、起訴状記載の事実と第一審判決の認定した事実との間に所

論指摘のような被害者等と犯罪の日時、相手方から騙取した金額等に差異があるけ

れども本件に則してみると、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。)

同第二点は、単なる法令違反(訴訟法違反を含む)の主張を出でないものであつて

(なお、逮捕、勾留手続の違法は、上告の理由とすることができないことにつき、

当裁判所刑事判例集二巻一三号一六七九頁、同号一六六八頁各参照)、いずれも刑

訴四〇五条所定の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべ

きものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

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昭和三四年七月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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